資金調達のプロ

ZARAやH&Mなどの大手の外資系ファストファッション会社が消費増税や円安の煽りを受けて日本市場での経営が苦境に立たされています。中には既に撤退を決めた大手企業もあるようです。
昨今、当社にもアパレル関係の企業様からの資金繰りご相談が多くなってきております。
為替の影響を直に受けることで仕入れコストが非常に高くなっており、商品の値上げをせざるを得なくなり売れ行きが落ちてきているそうです。

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外資系ファストファッションの日本での成長に急ブレーキがかかっている。アパレルSPA(製造小売り)世界10位の英アルカディア・グループが手がけるトップショップが1月31日、国内全5店を突如閉鎖。韓国イーランドが展開する「ミッソ」も同日、唯一の店を閉めた。「ZARA」と「H&M」の2強ですら成長神話に陰りが出ている。外資系ファストファッションへの逆風はかつてないほど強い。
2月初めの週末。JR新宿駅前にあるトップショップ新宿店の入り口には「急な告知となり大変申し訳ございません」と、閉鎖を知らせる貼り紙が張られていた。しかしショーウインドー越しには衣装を着たマネキンがポーズを取り、看板照明はまぶしいほど輝いている。遠目には閉鎖したようには見えない。
東京・原宿のファッションビル、ラフォーレ原宿には1月30日夜、2月末までのテナント契約期間を残しながら「2月以降店を開くことができなくなった」と連絡があった。何があったのか。
トップショップを日本に誘致したのはラフォーレ原宿を運営する森ビル流通システム(東京・渋谷)。英アルカディアとフランチャイズ契約を結び、2006年にラフォーレ原宿に1号店を開設した。
その後、投資ファンドのJBFパートナーズ(同・中央)と組み、運営会社ティーズ(同・渋谷)を設立。英国のキャサリン妃らセレブも愛用するブランドとして話題を呼ぶ中、イオンモール幕張新都心(千葉市)やルクア(大阪市)などの大型商業施設に出店した。
しかし、消費増税や円安など経営環境の悪化を見据えたのか、森ビル流通システムとJBFは昨年、経営から手を引く。ティーズに残った従業員らが経営を引き継いだとみられるが、大手企業の後ろ盾を失い資金繰りが悪化したようだ。
店舗の内装工事を請け負った業者は「昨秋から支払いが遅れ始め、数百万円未払いになっている」と憤る。隣接する店の従業員は「昨年末から新商品が入ってこなくなり、セールにも力が入っていないようだった」。
最大の要因は円安。衣料品の原価の2~3割を原材料費が占めるとされる。12年以降、英ポンドは円に対して急速に上昇。12年1月に1ポンド=120円だったが、15年1月には5割増の182円まで上がった。ロイヤルティー手数料も含めた仕入れコストが上昇、採算が急速に悪化したようだ。
多店舗展開の遅れも響いた。前後して日本に進出、50~100店まで店舗を増やしたZARAやH&Mに比べ、5店では規模の効率が生み出しにくい。ファストファッションに詳しい小島ファッションマーケティング(東京・渋谷)の小島健輔代表は「店舗間で在庫も融通できず、効率運営ができなかった」とみる。
小島代表は「外資系は3年間で24店ほど出せなければ定着できない」と言い切る。ファストファッションの命綱は1~22週間で商品が入れ替わる鮮度の良さ。売れなければ、値引きして処分せざるを得ない。
消費者には価格も割高に映ったようだ。本拠地の英国でもZARAやH&Mに比べ価格は5割以上高い。日本も当初は1万円を超えるシャツやパンツが多く、最近も7千円程度が中心だった。
H&MやZARAの服を着る都内在住のOL(27)は「ファストファッションと呼ぶには高い」と冷ややかだ。閉鎖後に新宿店を訪れた女性(29)は「いいと思う商品といまいちの商品の差が激しかった」。
コンサルティング会社、ディマンドワークス(東京・港)の斉藤孝浩代表は10年9月、開業2日目の新宿店で独自に出口調査をしたところ、店を出た200組中、買い物袋を持っていたのは18組しかいなかった。大手の半分ほどだ。
採算悪化で資金調達に苦しむなか、中堅アパレルのマークスタイラー(東京・渋谷)や衣料品専門店大手などに支援を要請したものの、「日本では競争が激しく、差別化が難しい」と不調に終わった。
英アルカディアは「日本から撤退しないために全ての選択肢を探す」とするが、低価格カジュアル衣料の販売不振が長引く中、再進出への道のりは険しい。
韓国のアパレルSPAの日本初進出として注目を集めたイーランドの「MIXXO(ミッソ)」も2年もたず、1月31日でそごう横浜店(横浜市)を閉店した。別業態の「SPAO(スパオ)」も3月1日で横浜の唯一の店舗を閉鎖する。
ミッソは「ZARA」、スパオは「ユニクロ」をベンチマークに設定したが、物まねの域を出なかった。いずれも本国の韓国でも立ち上げから数年しかたっておらず、ブランドのコンセプトが固まらないまま海外進出を急いだ結果だった。
2月初め、スパオの店舗を訪れた男性(47)は「欧州系の方がデザインは洗練されている」と話し、何も買わずに出ていった。日本法人は「1月に香港、台湾に進出しており、アジアでのブランド戦略再構築のために一旦日本の店を閉じた」と説明している。