2014年は上場企業によるエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)が高水準で推移していることが報道されています。
上場企業が2014年1~10月に国内外でのエクイティファイナンスで得た資金総額は、4年前の高水準(3兆7757億円)に迫る勢いとのことです。

今回は、その上場企業のエクイティファイナンスがなぜ増加しているのか、
またその仕組みをうまく利用している企業はどこなのかについてご紹介します。

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エクイティファイナンスとは?

一般に、デットファイナンスが負債の増加を伴うのに対して、エクイティファイナンスは資本の増加を伴うところに大きな特長がある。
エクイティファイナンスのメリットのメリットやリスクは、資金の返済が不要な代わりに、株主は株主総会に出席して議決権を行使することで、会社経営に対する発言権を得ることができる点だ。
会社に対して「モノいう権利」を持つ者を増やすことになり、投資される企業は、株主から業績価値の向上を求められることになる。また、発行株式数の増加につながるため、1株当たり利益や株価の下落を招くおそれがある。

今年の傾向は「リキャップCB」

今年のエクイティファイナンスの特徴は、自社株買いとCB発行を組み合わせる「リキャップCB」と呼ぶ手法が相次いだ点だ。CB発行により負債として資金を調達し、その資金で自社株買いを行う、つまり資本を圧縮する。資本構成を変えることで、ROE(株主資本利益率)の上昇が期待され、発行済株式数が減少することにより1株利益の改善にもつながる。9月にはアデランス やエディオン 、自動車部品メーカーのユーシン などがリキャップCBの発行に動いた。
また、IPOによる資金調達も活発だ。市場を通じた調達額は10月末までに合計で2,814億円となった。今年最大の上場案件となったリクルートホールディングス のほか、西武ホールディングス やすかいらーく など、大型の再上場が相次いだことも金額を押し上げている。IPOでは2006年(5,948億円)以来の調達額だった2013年(3,779億円)を超えそうな展開となっている。

「丸亀製麺」のトリドールとクックパッドに注目!

エクイティファイナンスの機会をうまく活用している企業が、トリドール とクックパッド だ。
11月11日、讃岐うどん店「丸亀製麺」などを展開するトリドールは、公募増資などで最大44億円(手取り概算)を調達すると発表した。調達資金は丸亀製麺や、焼鳥店「とりどーる」などの新規出店や店舗改装に充てる。あわせて、粟田貴也社長所有の78万株を含む、創業者一族の株式235万株も売り出すと発表した。これは発行済み株式数(同)の6%に当たる。創業一族の保有比率(議決権ベース)は、6割から5割未満に低下する見通しとなる。
本来は、増資による希薄化で1株当たり利益が減るところだが、創業家の株売却を受け、特定同族会社にかかる留保金課税の対象から外れて法人税負担が減る見込みとなったため、当期純利益が増え、逆に1株当たり利益が増えるという珍しい事例になっている。
また、11月12日、クックパッドは、海外での公募増資で最大105億円を調達すると発表した。公募増資による資金調達は2009年に上場してから初めてとなる。欧米を中心とした海外でのM&A(合併・買収)など、成長投資に充てるとのことだ。
同社の株価は海外での公募増資発表後、希薄化に嫌気をさし一時的に下落したが、これを機に同社が海外の投資家に注目されれば、業績や株価も次の上昇ステージが見えてくるのではないかと期待できる。
増資のリスクやデメリットを逆手にとり、法人税負担の減少や海外投資家へのアピールの機会へ利用したトリドールとクックパッド。今後の動向に是非注目していきたい。