歩引きとは約束手形が大きく関係します。大きな金額の支払いが発生した時には、支払いの期日を延ばしてもらうために、約束手形を利用することはよくある事です。来月の入金の予定がある場合、その支払いを確実に行えるのは再来月、ということはよくある事です。そのため手形期日を90日サイトなどに設定します。当然のことですが、振り出した手形を定めた期日内に支払うことが出来なければ不渡りとなってしまいます。このような手形取引の中で、一度取り決めたサイト日よりも早く支払いをしてほしい下請け業者も当然あるはずです。そこで期日よりも早く支払うということで、本来払うべき金額よりも差引して支払うというような行為歩引きと呼んでいます。

歩引きも問題点として、どれだけ差し引くかその手形を振り出した側にゆだねられることになります。なぜなら、早く支払ってほしいということは、それだけ資金に窮していることを宣言しているも同然だからです。もらう側と払う側の立場の強さによって、その歩引きの大きさもまちまちになっているのが実情です。

差し引き分の算定根拠として、会社の借入利率があります。会社が借りている短期借入金の平均金利を割出し、手形金額に掛けたものを歩引きとするのが合理的と言えるでしょう。