偶発債務が生じてしまうケースとして、手形の裏書をした時があげられます。何故なら、もし手形の振出人支払い不能の状態になったときには、裏書をしたものが、振出人に成り代わり手形の代金を支払う必要があるからです。裏書した受取手形は帳簿から消去されますが、その代わりに支払いのリスクはそのまま残った形になります。これをこの手形に関する偶発債務と言います。もちろんこの支払いリスクは目に見える形にしておく必要があります。その手法として、偶発債務を時価評価して帳簿に計上するようにする必要があるでしょう。

手形裏書義務という勘定があり、これを使って負債の勘定とします。負の仕分けとなりますが、この時点では必ず支払わなければならないというものではありません。仮の負債といった扱いになります。借方の記載については、手形裏書義務見返という形で勘定します。これは支払い請求権という意味で、手形が不渡りとなった時点で支払人に請求する権利が生じてくることを指しています。もちろん不渡りがでている時点で、支払人は支払うことが出来なくなっています。資金を回収することは出来ませんが、請求権を持つ資産として簿記上は計上するというわけです。